「アンティグアサックスってセルマーのサックスにそっくりって聞いたんだけどほんと?」
「本当っすよ、まさにク リ ソ ツ。 セルマーサックスのネックなんかをゆるく付けると
ウルフといってうなりがでるんだけどアンティグアサックスも同じようにウルフが出るんですよォ
つまり、欠点までそっくりっていうわけ。カタログに載ってるように音大の先生のお墨付きもありますしね。」
「だったらさアンティグアはセルマーとまったく同じってわけだ」
「ハッハッハまったく同じかと言われればそうじゃないんですよ。値段もまったく違うものですからね。
アンティグアは只やすいだけじゃなくて特徴的に言うと初心者用というかブラスバンドに
入ったばかりの子供でも吹けるようになっているんです。ネックにまっすぐ息が入るっていう感じです。
セルマーはもっと抵抗感とかタメとかがあるんです。」
「それはどうして?」
「ネックの形状とか設計なんかが大きいでしょうね。サックスはネックとベルが音色を決めるんです。
つまり息の入り口と出口が音色にとって一番大事なんですね。間の管の部分は音程などには関係しますけど音色にはあまり関係しないみたいですね。」
「フーン・・・だったらサ アンティグアサックスのネックをセルマー純正のサックスに替えれば、もしかして
アンティグアがセルマーに大変身ってわけなのかな?・・・」
「いろいろ種類があるんだなセルマーのサックスのネックって・・・このブロンズのピンクコパーなんて
どうかな?」
「それは暖かい音がするんです。ゴールドプレートなどは高いけど暖かい上にきらびやかな音になるんです。
シルバーは逆にぐっと音が締まります。もともとネックを替えることで音色を変えるのは昔からセルマーの
サックスの間では普通に行なわれてきました。」
「たしか僕の好きなサムテイラーはピンクコパーのサックスだったような。ではピンクコパーにしよう。」
そういう訳でセルマーのネックを買い足すことにしたのでした。
つづく